皆さんこんにちは。
最近は震度5以上の地震が頻発しています。
地震列島の日本ではいつ地震が発生しても、対応出来る準備が必要ですね。
いつものクイズ
さて、本日のクイズと参りましょう。
中国では2000年以降に、大規模な電力制限を各省ごとに行っておりますが、
今年9月末頃に実施された電力制限は2000年以降で何回目になるでしょうか?
5秒前
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終了~
正解は、7回目になります。
今回は少し難しいクイズでしたね。
過去の中国での電力制限
今年10月1日の中国・国慶節前にいくつかの省で、予告無しに電力制限が実施され、工場での生産停止を余儀なくされた企業が多くありました。
この急な政府による電力制限は今回が始めてでは無く、2000年以降では7回目となりました。
ここで過去の電力制限を参りましょう。
特に2000年以降は、急激な工業化で世界の工場となった中国では電力供給が追いつかず、過去数回において電力制限を実施しています。
急激な需要に、発電供給が追い付かなかったのですね。
1つ質問で~す。
2011年の5回目から2020年の6回目まで、10年近く電力制限が行われなっか理由は?
これは個人的な見解ですが、2011年の5回目以降は技術革新で、自然災害に対応出来る発電量や供給網が整備されたために、電力制限が抑制出来たと考えます。
一方で2020年の6回目以降はCO2削減を意識した電力制限と今までと異なる理由で制限が実施されていると思います。
ニュースで見ましたが、中国政府はかなり環境対策に力を入れているようです。
2021年9月末に発生した電力制限について
今回9月末の電力制限は石炭不足による火力発電力の低下もありますが、過去の電力制限の理由とは異なる新たな課題である環境問題への配慮が大きく関わって来ました。
下記リストは2021年度上半期の各省市のエネルギー削減目標に対する進捗が報告されています。
緑色→黄色→赤色と削減目標への警告が各省市毎にアラートされました。
赤色:警告1級 かなり厳しい状態
黄色:警告2級 厳しい状態
緑色:警告3級 やや厳しい状態
左はGDP当たりのエネルギー消費量。右はエネルギー消費総量です。
目標を達成出来ない省市はどのような処置となるのですか?
恐らくですが、省長さんや市長さんは左遷で首になると思います。
以前も、中央政府が設定するGDP目標を達成出来なかった省市長は左遷になっていましたからね。
人口14億の中国ではいくらでも代わりがいるのです。
ですので、各省市長さんは必死にならざるを得ません。
さすが中国ですね。今後も達成が厳しい省市での急な電力制限は起こりうるかもですね。
中国政府の環境対策
まず中国での発電源のシェアを見ますと、火力が72%と圧倒的なシェアとなり、如何に環境に良くない発電方法を多用しているかが明白です。
一方で中国政府は環境問題には力を入れており、2020年12月に開催された国連気候サミットで、国家主席である習近平さんは、2030年までに、中国のGDP単位あたりの二酸化炭素の排出量を2005年より65%以上減らすと宣伝しました。
今後10年間で環境への規制強化が強まると言う事ですね。
現在の主流である火力発電は二酸化炭素排出の根源ですが、
どのように削減して行くのでしょう。
非化石燃料エネルギーのシェアを25%とし、森林蓄積量は05年より60億立方メートル増やし、風力と太陽光発電を強化するようです。
また、2060年までに二酸化炭素の排出量をゼロ目標としています。
今後のサプライチェーンへの影響は?
まず、12月上旬の段階では電力制限による工場の生産停止命令は解除されています。
今回は省市の判断で予告無しの急な工場への生産停止命令となり、かなり混乱致しましたが、今後中央政府は電力供給を確保し、予告なしの電力供給停止を禁止するなどの対処方針を示しました。
ですが、現在主力の火力発電に頼る限りに於いては、環境問題を配慮し、今後も事前予告はされるものの、工場停止命令が発令される可能性は大いにあると思います。
今後も①工場を稼働させ経済を活発化したい思いと、②環境問題の両面のバランスを見ながらの対応となるでしょう。
特に目標達成が厳しい省市に在する生産工場は、今後も要注意です。
最後に中国関連のランキング
最後に過去の中国関連のランキング記事をご紹介致します。
中国の国際物流の規模感を感じて頂けると思います。
本日は以上です。
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