みなさんこんにちは。
本日は荷主が物流管理を物流業者に委託する4PLについて、解説して参ります。
いつものクイズです。4PLのフルスペルを答えて下さい。
正解は、フォースパーティー・ロジスティクス:4th Party Logisticsと英語の頭文字を取り、4PLとなります。
本日は少し簡単でしたかね。
さて、4PLですがネット等々では色々定義がありますが、私見では荷主が”物流管理のコンサルタント業務”を物流業者に委託する事と考えております。
例えば、国際輸送、倉庫管理、国内輸送を物流業者に委託している荷主がいるとします。
荷主は自社の物流戦略、予算に基づいて、それぞれのパートで輸送業者を選定して行きます。
4PLの役割は、荷主に代わり物流戦略の策定、物流予算の計画、物流業者の選択を荷主に提案するコンサルティングの役割を果たす事と考えます。
一例を挙げますと物流戦略に基づき、4PLが国際輸送、倉庫管理、国内輸送の物流業者を入札等々で選定して行きます。
決して4PL業者が輸送や倉庫オペレーションを全て自社で行うとも限りません。そこは物流戦略に基づく全体最適としています。
この公平性を保つために、4PLは物流業者の中でも別部門とし、営業やオペレーション部隊と切り離している事が多いです。
また4PLは、荷主の売上拡大やコスト削減を提案し利益向上によるPL(損益計算書)改善や、在庫や固定資産の削減を提案しBS(貸借対照表)の改善を物流面からコンサルティングして行きます。
ここで4PLへの管理業務委託による、荷主にとっての①メリットと②デメリットを纏めてます。
①メリットは物流部門を外部委託し、本業に資源を集中出来ると言った所でしょうか。物流部門への経営資源投下の必要性がありません。
メーカさんなら製造や販売行為に投資を集中させる事が出来ます。
②一方、デメリットは外部企業である事から、荷主の企業文化を理解せず本社事業戦略と異なる物流戦略や予算計画をして来る事でしょうか。
社内調整等々の細かな調整も困難かもしれませんね。
また経験上ですが、日系荷主で物流業者へ4PL委託を行っている事例は多く聞きません。
やはり分業が得意な欧米荷主に多い事例となります。
この影響もあると思いますが、4PLには日系物流業者が少なく、欧米物流業者が多く請け負いしております。
最後に、3PLとの違いを簡単に説明しますと、3PLは荷主の物流戦略や予算に基づき、最適な輸送ルート提案やコスト削減を行うに対して、
4PLは予算設定から業者選択の全てを荷主の物流部門に代わり役割は果たすと言った所でしょうか。
本日は以上です。
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